「Z世代は仕事ができない!」
「Z世代の部下は使えない!」
Z世代に対して昭和世代の筆者は、正直こう感じることが多々ありました。
というのも、
- 仕事中にスマホをいじっている
- 先輩社員の前でも態度が大きい
- お客さんの前で平気であくびをする
と、昭和世代の我々では絶対にしないことを、Z世代は平気でやっていたからです。
そこで本記事では、Z世代は本当に仕事ができないのか?という点を深掘りし、使えないと言われる理由とその対策について解説していきます。
Z世代の考えていることを理解し、Z世代とも協業していける職場づくりをしていきましょう!
Z世代の価値観の特徴を動画を観る
HIRO@営業課長
営業職一筋で20年以上働いている、中堅サラリーマンです。現在では営業課長として、新規顧客の開拓とメンバー教育に日々奮闘しています。本ブログでは、営業マンが抱える悩みや不安の解消法を発信し、少しでも営業が楽しいと思えるようなキッカケを提供していきます。
Z世代は仕事ができないと感じた理由
Z世代が「仕事ができない」と感じることが多いのは、昭和世代との価値観や働き方の違いが大きく影響しています。
以下に、その具体的な理由を挙げていきます。
仕事が受け身・指示がないと動けない
多くのZ世代は仕事に対して受け身であり、指示がないと自発的に行動しないと感じます。
これは情報過多の環境で育ち、学生時代にはルールに従うことが重視されてきたため、常に明確な指示や目標を求める傾向が強いためです。
上司である自分がバタバタでも、全く手伝おうとする素振りも見せなかったりしますよね。
昭和世代が若手だった頃には「仕事は自分で考え、生み出すもの」と教わってきたため、Z世代の指示待ち姿勢が怠慢に感じるのでしょう。
口先ばかりで実力が伴っていない
多くのZ世代は、SNSなどで自分の意見やアイデアを発信しているため、非常に自己アピールは上手であると言えます。
しかし、実際にお客さんに商品提案をやらせてみると、何を伝えたいか全くわからない。というギャップを感じることが多かったりします。
自信満々で「得意です!」と言っていたのに、実際にやらせてみるとまさに地獄絵図でした。
昭和世代の我々は謙虚さが大事と育てられてきましたが、Z世代は自己評価と実力のギャップが大きいことが原因と言えるでしょう。
ビジネスマナーを知らない
Z世代の新社会人になった時期は在宅勤務が主流となり、対面で新人教育・社会人マナー研修などを受けていません。
また、LINEやSNSなどのカジュアルなやり取りに慣れ過ぎているため、お客さんや上司に対しても「っす」や「了解」などを平気で使います。
名刺交換のやり方やエレベーターの乗り方も、自分優先で動いてしまうんですよね。
昭和世代は、ビジネスマナーは絶対に守るものと教えられてきたため、Z世代の行動や発言にイラっとすることが多くなるのでしょう。
打たれ弱い・他責にする
Z世代の中には、ストレスやプレッシャーに対して、非常に打たれ弱いと感じる人もいます。
これは、即時性や便利さを重視する環境で育てられてきたため、困難や批判に対する耐性が著しく不足していることが原因です。
同時に自分のミスを認めないので、会社や上司が悪い!と開き直ることもあります。
昭和世代の我々は競争社会の中で育てられていたので、1度のミスで落ち込んだり、他責発想のZ世代が許せなく感じてしまうのでしょう。
嫌になったらすぐ辞める
Z世代は「この仕事、自分には合わない」と感じると、すぐに転職を考える傾向にあります。
確かに私自身も転職を2度経験していますが、Z世代は少し粘り強さに欠けるようにも思えます。
入社初日に退職代行に依頼したという強者も、ニュースで話題になっていましたね。
どんなにつらい職場でも3年間は我慢しろ!と育てられた昭和世代から見て、Z世代はキャリア形成において後先を考えない甘ちゃん世代だと感じてしまうのでしょう。
仕事ができないZ世代の上手な育て方
確かにZ世代の言動を見ていると、「コイツは仕事ができない」と感じることが多いです。
しかし、Z世代でも彼らなりの価値観や強みがあり、私たち管理職はその特徴をうまく活かしていかなければなりません。
そこで、仕事ができないと感じるZ世代の上手な教育方法・育て方をご紹介していきます。
仕事の意義や目的を説明する
Z世代に仕事の指示を出す場合、仕事の意義や目的をしっかりと説明することが重要です。
〇〇の仕事をいつまでにやれ!理由なんてやればわかる!と説明を端折ることで、Z世代のモチベーションは大幅に下がってしまいます。
しかし、重要なプレゼンの一部分を任せることにし練習に付き合ったところ、自宅でも練習をしていたようで、20人以上のお客さんの前でも自信を持って提案ができました。
誰でもできる小さい仕事でも、その仕事の重要性を説明し、任せた理由を説明しましょう。
Z世代は仕事の背景や目的を伝えることで、彼らは自身の役割を理解し、より仕事に対して積極的に取り組むようになるのが特徴です。
相手の意見を傾聴し共感する
Z世代は、自分の意見や考えを聞いてもらいたいという欲求が強いと感じます。
そこで個別ミーティングの時間を作り、仕事に対する思いややりたいことを自由に話し、少しだけアドバイスをしてみました。
すると、自分のスキルが不足しているところを素直に認め、仕事に対するモチベーションが明らかに上がっているのがわかりました。
会社の方針だから!と押し付けるのではなく、まずは対話の機会を設けて理解してもらうことが大事ですね。
Z世代は会社や上司との信頼関係を築きたいと考えており、彼らの意見を尊重することで自身の強みを最大限に発揮させようとします。
権限を与えて自由にやらせてみる
自主的に動かない指示待ちが特徴のZ世代でも、仕事の意味を理解させ適切な権限を与えると、意外にも積極的に行動をし始めます。
自分の客先の一部を引き継ぎ、すべて自由にやらせてみたところ、予想以上にお客さんと仲良くなり、新しい仕事を取ってきました。
後から話を聞いたところ、私のやり方+αの手順を自ら考え、自分なりの色を持ってお客さんに提案をしたようです。
同行中はメモも取らずに、ぼぉーとしているだけかと思っていましたが、実は色々と考えていたんですね。
Z世代は表現こそ下手くそだと思いますが、見えないところでしっかりと自分の考えをもって仕事に取り組んでいることがわかりました。
心理的安心感を与える
失敗を極度に恐れるZ世代は、仕事のミスを厳しく叱ってしまうと、その後の仕事に大きな影響を及ぼします。
昭和世代の我々はミスを叱責されると、多少は落ち込むものの、次は絶対に失敗しない!と逆にモチベーションを上げる人が多いでしょう。
しかし打たれ弱いZ世代にとっては、上司に説教をされたことにひどく落ち込み、なかなか立ち直ることができません。
そこまで落ち込まなくても‥と思うくらい、ひどく落ち込み自信をなくしてしまいます。
そのため、Z世代に対してはミスをとがめることはできるだけ避け、なぜミスが発生したのかをしっかりとフォローしながら成長を見守ることが重要になってきます。
自分のやり方だけが正しいと思わない
最後に、管理職としての固定概念を捨てることが、Z世代を上手に育てる重要なポイントになってきます。
これまでの自分のやり方に固執することなく、Z世代の特徴や強みを最大限に発揮させるような新しい指導法の確立が必要だと感じます。
- とにかく足を使って稼げ!
- 上司・先輩には口答えするな!
- 誰よりも先に出社し誰よりも遅く帰れ!
このような指導法は時代遅れで、部下がイキイキ仕事ができるように、管理職側も指導法をアップデートしていく必要があるでしょう。
確かにZ世代の教育には骨が折れますが、自ら成長できる良い機会だと発想の転換が大切です。
まずはZ世代は仕事ができない!と固定概念を捨てて、あなた自身も管理スキルを向上させる努力をしていく必要があります。
でも、自分がどんな固定概念を持っているかなんてわからないよね。
そんなあなたは、自分の固定概念を可視化できる「ミイダスのバイアス診断ゲーム」を試してみましょう。
Z世代が会社・職場に求めるもの
Z世代の社員は、昭和世代の我々とは異なる価値観を持っており、仕事に対しても特有のニーズを抱えています。
それらのニーズを甘えだ!と切り捨てず、彼らが求めているものを理解し、それを少しでも実現することで、仕事のパフォーマンスが向上し、最終的には離職対策にも繋がっていくでしょう。
ワークライフバランス
Z世代にとって、ワークライフバランスが整った会社・職場を望む傾向にあります。
彼らは仕事以上にプライベートを優先する傾向にあり、残業などで仕事が生活のすべてになることを極端に嫌がっています。
私の職場のZ世代でも、業務時間を1分でも過ぎたらスマホの電源を切ってしまう社員がいます。
そのため、職場や仕事に慣れるまでは残業必須の業務は振らず、比較的容易にできる仕事から任せていく必要があるでしょう。
柔軟な働き方
Z世代の社員は、リモートワークやフレックスタイム制など、柔軟な働き方が実現できる職場であるかも重視しています。
場所や時間に縛られることなく、自分のペースで働ける環境であることが、仕事の効率を最大限に高められると考えているからです。
通勤時間が発生しないリモートワークは、確かに魅力的な働き方ですよね。
ただし、リモートワークを撤廃しようとする会社も増えてきたので、どこまで許容するかが中間管理職の力量が問われるポイントでもあります。
上司や同僚とのフラットな関係
Z世代の若者は、職場の上司や同僚とフラットな関係を望んでいます。
厳格な上下関係では萎縮し殻に閉じこもる傾向があるため、自由に意見交換ができる職場づくりが必要になってくるでしょう。
〇〇くんだったら、どうやって対応する?など、意見を言いやすい環境づくりも大切です。
上司・同僚を問わず、自由に意見交換ができることで、Z世代がイキイキと仕事に取り組むことができる環境を整えることができます。
自己実現・自己成長
Z世代は、仕事を通じて自己実現や自己成長ができる職場を求めています。
新しいスキルを学び、自分の能力を高めることが、彼らの仕事への満足感が高まり、帰属意識を高めることができるでしょう。
スキルアップに期待できない職場だと認識されると、Z世代はすぐに辞めていくようです。
企業や上司が社員一人ひとりに成長機会を提供することで、Z世代の仕事へのモチベーションを維持しやすくなります。
社会的意義・社会貢献
Z世代は、仕事に社会的意義や社会貢献を強く求める傾向があります。
そのため、会社の事業が社会的にどのような価値があるのかを説明し、どのようなメリットを提供しているのかを理解させる必要があります。
自分の仕事が社会貢献できていると実感できると、より達成感ややりがいを感じるようです。
Z世代を部下に持つ管理職であれば、自社の仕事の社会的意義や貢献度を積極的に共有するようにしてください。
よくある質問(FAQ)
Z世代の社員について、FAQをまとめました。
- Z世代はなぜ自発的に行動しないのでしょうか?
-
Z世代は情報過多の環境で育ち、指示を待つことが習慣化しています。
自発的な行動を促すには、明確な目標設定と指示が必要になります。
- Z世代はどうしてビジネスマナーを知らないのでしょうか?
-
Z世代はビジネスマナーを学べる教育期間に、コロナ禍による在宅勤務をしていたため、ビジネスマナーを学ぶ機会が少なかったことが原因です。
改めて、教育プログラムを実施するのも良いでしょう。
- なぜZ世代は仕事に対して忍耐力が低いのでしょうか?
-
即時性と便利さを重視する時代に育ち、職場環境がワークライフバランス重視の環境に変わったため、仕事に対するストレスに弱くなりました。
Z世代には、特にストレス管理やメンタルヘルスケアのサポートが必要です。
- Z世代はなぜ頻繁に転職を考えるのでしょうか?
-
キャリアの多様性重視や自己実現欲求、帰属意識の希薄化が理由です。キャリアへの高い意識の表れとも言えます。
早期退職を防ぐ方法としては、明確なキャリアパスと成長機会の提供が必要になると言えるでしょう。
- Z世代のモチベーションをどうしたら維持させられますか?
-
明確なキャリアパス提示や頻繁なフィードバック、柔軟な働き方や社会的意義の共有、効率的な業務プロセス導入が効果的です。
加えて、Z世代だから・・という固定概念を捨て、1人の人間として人格を尊重することも必要になるでしょう。
まとめ
我々昭和世代から見ると、確かにZ世代は仕事ができないと感じることが多々あります。
しかし、それは育ってきた環境や価値観、考え方が異なるだけで、Z世代でも十分仕事ができるように育てることができます。
そのためにも、我々昭和世代の管理者はこれまでの固定概念を捨て、新しいやり方や考え方を身に付けていく必要があるでしょう。
Z世代は仕事ができない!と批判する前に、自らの管理スキルを向上させることが重要です。
その結果、職場でのあなたの協力者が増えていくことにも繋がり、より大きな仕事を任されるビジネスパーソンになれることでしょう。
Z世代が弱い本当の理由を動画で観る
自分の管理スキルを診断したい場合には、ミイダスのコンピテンシー診断がおすすめです。
\ コンピテンシー診断はこちら /
あなたの強みや向いている仕事がわかる